コラム
No.3 夏の暑さ(季節の変化)と長期休暇明けは注意が必要
2021/08/16
夏バテとメンタル不調の初期症状は似ている!?
心身の疲労(ストレス)は一日にして害になるものではなく、毎日蓄積されていくことで心身にさまざまな影響をもたらします。特に、この時期は、夏の暑さが引き金となってメンタル不調となってしまう方も少なくありません。 夏の暑さによる身体の疲れなのか、もしくは疲労(ストレス)の要因がある程度明確にあり、その要因を自覚していて気分が優れない状態が長引いているかが、夏バテとメンタル不調の違いを見分けるポイントになります。
この時期に特に気をつけたいことは!?
3月4月は入社・異動など環境的な変化が著しく、時間に追われた日々を送りがちです。この時期に溜め込んだ疲労をゴールデンウィークでしっかりと解消できないと、心身の疲れはその後も継続されてしまいます。特に、長期の休み明けは忙しい日々に追われ、少しずつ自律神経の乱れや気力の低下が目立つようになり、それに加えて夏のムシムシ、野外の猛暑とエアコンの効いた室内の寒暖差も激しくなると不調を感じやすくなるのです。
仕事を休みがちになる、遅刻早退や当日欠勤が増えてきた、仕事で小さなミスが増えた、気分が浮かない表情をしていることが増えた、周囲との会話が減ったり発言が減ったなど、「いつもの様子と少し違うな」と気づくことがあれば注意が必要です。また、新入社員や4月に異動があった社員、昇進などの業務上の責務が変わったなど変化があった方も、この時期に一気に疲労が顕在化してしまうということもあるため、気をつける必要があります。いつも以上に頑張らなければならない、エネルギーを消耗するような出来事があった場合には、自分の状態に目を向けることが大切です。

周囲にいませんか、こんなタイプの方!?
メンタル不調は誰もが陥る可能性があります。その中でも特にメンタル不調になりやすいタイプの性格と言われているのが
・真面目
・几帳面
・おとなしい性格、優しい性格(自分のことよりも他人のことを優先する)
・完璧主義
・責任感が強い
・感情を表に出すのが苦手 など
当てはまると思う方、部下や同僚の中に当てはまる人がいると思った場合には、出来るだけ一人で気持ちを抱え込まずに周りの人にサポートを求める、周囲と連携してサポートをおこなうようにしましょう。
この時期を乗り切り、健康的に働いていくために!!
~上司(同僚)や人事の方が出来ること~
★ いつもと違う様子に出来るだけ早めに気づくこと。本人の状態や仕事ぶりに目を向ける。
★ 気づいたら積極的に声掛けをする。「疲れているようだけど?」「困っていることはない?」「何かあれば相談に乗るよ」と声をかけましょう。
★ 相手の話を聴く。アドバイスや励ましは不要です。まずは相手の様子を確認しましょう。
★ おかしいなと感じたら、産業医や産業保健スタッフ、人事労務担当の方、専門家(医師やカウンセラー)につなぎましょう。
~自身で出来ること~
★ 規則正しい生活を心がける。「健康的な食事」と「十分な睡眠」がストレス対策に効果的。
★ 身体を動かしてリフレッシュする。身体を動かすことによって心身をリラックスさせ緊張を和らげてくれる効果も。
★ 趣味を継続して気分転換をする。
★ 呼吸を整える。呼吸法を実践して気分の安定を図る。
★ 頑張り過ぎないこと。疲れているなと思ったら積極的に休む、一つずつできることをする。
もしも、メンタル不調が疑われる方がいる、メンタル不調の部下の対応に困っているなどの場合には、お気軽にご相談くださいませ。
株式会社フィスメック 臨床心理士