
「不適応者の職場への再適応を目指す産業医の支援とは」――No.70
大阪樟蔭女子大学・大学院 名誉教授 夏目 誠 先生
適応・不適応という見方をストレス対処に持ち込むと、とてもシンプルに物事が見渡せるように思えるが、昨今の精神衛生の分野ではそうした見方をあまり聞かなかった。しかし今年5 月、大手企業の産業医であり、日本産業ストレス学会の前理事長である夏目誠先生が『職場不適応のサイン』(南山堂刊)を上梓された。そこで夏目先生にご登場願い、今回は「職場不適応」についての考え方とその援助方法について話を伺った。夏目先生によれば、「産業医の役割は、不適応になった人に対していろんなアプローチをして再適応を促すことだ」とのこと。そして、現代の不適応の背後には、甘えもあるとも。