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【ニュースリリース】東京大学大学院が設置する「デジタルメンタルヘルス講座」に参画

2022/06/01

東京大学大学院医学系研究科が設置する社会連携講座「デジタルメンタルヘルス講座」に参画
~2022 年6 月からデジタルメンタルヘルスに関する研究を開始~

1.講座概要
株式会社フィスメック(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小出建)は東京大学大学院医学系研究科が設置する社会連携講座※1「デジタルメンタルヘルス講座」(英文名Department of Digital Mental Health、以下「本講座」)設置に関する契約を締結しました。
設置期間は2022 年6 月1日~2025 年5 月31 日(3年間)です。本講座は東京大学大学院医学系研究科に設置され、川上憲人特任教授、今村幸太郎特任准教授を含む3名体制で実施されます。インターネットなどのデジタル技術を応用して精神健康を測定し、その保持・増進を支援する介入プログラムを提供する「デジタルメンタルヘルス」技術とこれを用いたサービスについて基礎および応用研究を実施し、人々の精神健康の向上に役立つ研究成果を発信することを通じて社会に貢献します。また研究成果をもとに、医学教育にも貢献します。
本講座では特に職場のメンタルヘルス対策や健康経営における心の健康づくりにデジタル技術を応用するための研究を行います。労働者の心の健康に関してデジタルメンタルヘルスを専門に研究する大学内の研究室の設置は世界ではじめてです。


※1 「社会連携講座」とは、公共性の高い共通の課題について、共同して研究を実施しようとする民間等外部の機関(国立研究開発法人を除く)から受け入れる経費等を活用して、学部や研究科などの教育研究を行う機関に設置される講座をいう。


2.本講座の研究内容
心の健康は、個々人および企業・組織、社会にとって重要な課題です。特に新型コロナウイルス感染症の世界的な流行下(コロナ禍)では、心の健康問題が大きな公衆衛生上の課題となりました。ポストコロナ社会においては、労働者や地域住民の心の健康をインターネットなどのデジタルツールで支えてゆくための「デジタルメンタルヘルス」の技術の開発が重要になります。
本講座の主な研究内容は以下の通りです。


①AI やシミュレーション等のデジタル技術を応用したデジタルメンタルヘルスの手法を研究する。例えば、精神健康の測定や将来予測の方法論を開発する、またAI が支援し、個人の属性に合わせて完全自動化されたテイラード・ストレスマネジメント介入プログラムを開発する。

②デジタルメンタルヘルスによる精神健康の測定方法の精度管理や介入プログラムの効果の科学的な評価のための研究を行う。精神健康の測定方法の開発手順、精度管理を世界標準の基準に基づいて検証する手順を確立し、これを実際の測定方法に応用する。介入プログラムの効果をランダム化比較試験などにより検証する。

③デジタルメンタルヘルスの測定や介入プログラムを、個人、企業・組織、自治体などで普及・実装するための効果的な戦略を調査研究により明らかにする。またデジタルメンタルヘルスのサービスの品質保証の枠組みを研究する。
これ以外にもデジタル社会、「Society5.0」社会における心の健康について幅広く研究します。

3.今後の展望
講座を設置することにより期待される成果として以下があげられます。

①AI やシミュレーションを応用した革新的なデジタルメンタルヘルスの手法が開発され、個人や企業・組織で広く利用されることで、人々の心の健康の増進につながる。

②デジタルメンタルヘルスの測定方法や介入プログラムの効果について科学的なエビデンスが蓄積され、根拠や効果のあるサービスが確立できる。

③デジタルメンタルヘルス測定や介入プログラムの普及・実装の戦略が明らかになり、またその品質保証の枠組みを社会に提案することができる。

4.講座設置記念オンラインイベントの開催
以下の要領で、「デジタルメンタルヘルス講座」の設置を記念してオンラインイベントが開催されます。

日時:2022 年7 月5 日(火)13:00-14:45
場所:オンライン(ZOOM によるウェビナー、参加定員300 名)
参加者:デジタルメンタルヘルスに関心のある企業の人事労務担当者、産業保健スタッフ、研究者、学生など。どなたでも参加いただけます。
プログラムの詳細および参加方法はデジタルメンタルヘルス講座ウェブサイトをご覧ください。
https://dmh.m.u-tokyo.ac.jp/

5.本講座に関する問い合わせ先
株式会社フィスメック経営統括本部
fismec_i@fismec.co.jp

東京大学大学院医学系研究科社会連携講座「デジタルメンタルヘルス講座」
特任教授川上憲人(かわかみのりと)
E-MAIL: kawakami@m.u-tokyo.ac.jp
特任准教授今村幸太郎(いまむらこうたろう)
E-MAIL: kouima@m.u-tokyo.ac.jp
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解説 デジタルメンタルヘルスとは
インターネットやAI などの最新の技術は、人々の仕事や生活を変化させると同時に、心の健康へのアプローチを大きく変化させました。デジタルメンタルヘルスとは、こうした最新の技術を人々の心の健康問題の予防や改善に用いることを意味します。
デジタルメンタルヘルスの研究領域には、例えば大規模なデータを用いた心の健康問題の早期発見や将来予測、日々の心理・行動データの収集による心の健康状態の測定(「デジタルバイオマーカー」)、さらにストレスマネジメントやレジリエンス向上プログラムをアプリやインターネットを通じて提供するデジタルメンタルヘルス介入が含まれます。さらに新しい技術やサービスも研究されています。
わが国が目指す「Society5.0」社会では、デジタル技術を用いて病気の予防や健康寿命の延伸を行うことが期待されています。新型コロナウイルス感染症の流行は、人々の心の健康に大きな影響を与えると同時に、ソーシャルディスタンスを保ちながら心の健康を支援する必要性を高めました。今日、デジタルメンタルヘルスの重要性がますます高まっています。

デジタルメンタルヘルスの課題
過去数年間にアプリを含め多数のデジタルメンタルヘルスサービスが提供されるようになりました。しかしこれらのうち大半は、基礎となる科学的データが欠けていたり、効果評価研究がなされていなかったりするため、本当に有効なものであるかが不明です。デジタルメンタルヘルスを人々の心の健康に役立つものにするために、これに関する科学的研究を行ってデジタルメンタルヘルスサービスを開発し、普及することが重要です。

参考文献
Springer Nature. Nature Collection: Digital Mental Health. 2019:
https://www.nature.com/collections/jdbgehfhej
Gordon J, Doraiswamy PM. High anxiety calls for innovation in digital mental health.
World Economic Forum 2020: https://www.weforum.org/agenda/2020/04/highanxiety-
calls-for-innovation-in-digital-mental-health-6b7b4e7044

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