身近な人に自身の不安やうつについて気軽に話せると感じる人の割合と、不安やうつを持つ友人や家族を知っている人の割合を対比します。2020年のデータで解説します。
不安やうつについて気軽に話せると感じる人の割合が高い地域
世界的に見ると、ヨルダン、イラク、ラオス、エジプト、モロッコは、「不安やうつ症ついて気軽に話せると感じる人」が半数以上を占めています。また「そういった症状を持つ友人や家族を知っている人」の割合も「自身が症状を持っている」という人に比例して多いことがわかります。
症状について気軽に話せると感じる | 症状を持つ友人や家族を知っている | 自身が症状を持っている | |
ヨルダン | 60.7% | 39.4% | 24.7% |
イラク | 58.3% | 50.4% | 31.2% |
ラオス | 56.5% | 21.1% | 11.3% |
エジプト | 56.1% | 35.4% | 21.9% |
モロッコ | 55.6% | 37.9% | 16.5% |
不安やうつについて気軽に話せると感じる人の割合が低い地域
世界的に見ると、日本、台湾、中国、香港、韓国、ロシア、エストニア、ラトビア、リトアニアといった東アジアからロシア方面の国々で「不安やうつについて気軽に話せると感じる人」が10%以下となっています。またロシア、エストニア、ラトビアに関しては「自身が症状を持っている」という人の割合の高さに対して、「不安やうつについて気軽に話せると感じる人」、「そういった症状を持つ友人や家族を知っている人」の割合が低いことから、不安やうつについて周りに話しにくい傾向が強く出ています。
| 症状について話しやすいと感じる | 症状を持つ友人や家族を知っている | 自身が症状を持っている |
日本 | 2.7% | 31.7% | 10.0% |
エストニア | 4.6% | 37.8% | 18.5% |
香港 | 6.5% | 21.2% | 10.0% |
ラトビア | 8.1% | 38.8% | 19.3% |
リトアニア | 9.0% | 18.0% | 7.8% |
韓国 | 9.0% | 23.7% | 11.8% |
台湾 | 9.4% | 28.1% | 2.9% |
ロシア | 9.9% | 37.3% | 28.8% |
中国 | 10.2% | 21.9% | 8.6% |
日本の不安症状やうつ症状について気軽に話せると感じる人の割合
日本では、自分の不安やうつについて気軽に話せるという人は全体の2.7%で、世界的に見ても最も低いです。この原因は自身がそういった症状を持っているという人が少ない(10.0%)ことも影響しています。ただ、そういった症状を持つ友人や家族を知っている人が31.7%いることから、周りにそのような人がいることには関心を持っていても、自分のこととなると周りには話さなくなるという傾向があることがわかります。