過去12ヶ月で不安障害の基準を満たした人々の治療について示しています。
日本では不安障害を積極的に治療する人が少ない
治療を受けた人でも2種類あり、潜在的に十分な治療(Potentially adequate treatment)というのは心理療法、薬物療法、または補完代替医療を指します。それ以外の治療(other treatment)をした人もカウントしています。これらは2006年のデータです。
ペルーでは潜在的に十分な治療をする人がほとんどいません。日本も統計をした国の中では中間で、オランダやアメリカに比べるとそれ以外の治療(other treatment)は特に少なく、治療しないケースも多いことが分かります。日本には医療機関は十分にあるのに、なぜ治療をしないケースが多いのでしょうか。
日本では不安やうつの治療に科学が役に立つと考えている人が少ない
2020年の調査で、不安やうつの治療に科学がどのくらい助けになるか尋ねたとき、「大いに役立つ」と回答した人はペルーでは29.4%、日本では世界的に見てもかなり低く14.9%という結果でした。上記のデータと組み合わせると、ペルーでは科学的に証明された治療を受けたい人は多いが、実際はそういった治療が受けられていないことが分かります。その他の治療が多いのは、潜在的に十分な治療が受けにくいからかもしません。一方で、日本では、科学的に証明された治療が不安やうつの治療に役立つと考えていない人も多く、治療自体を受けない傾向が強いことが分かります。