簡易ストレス度チェックリストの結果傾向と社会情勢

簡易ストレス度チェックリストとは

簡易ストレス度チェックリストは、1980年に桂戴作先生が発表されたもので、心と体の健康ノート(桂戴作監修、フィスメック刊、1991年)でも取り上げています。質問項目は全部で30問あり、4段階の判定ができます。

弊社フィスメックのホームページ上でも受検できるようになっています。
https://www.fismec.co.jp/stresscheck/selfcheck/

簡易ストレス度チェックリストの結果からわかること

2020年11月から2023年8月までの間で348,717回利用されました。この期間で私たちの生活には大きな変化がありました。この約35万件の回答を集計することで、そういった変化の影響が見えてくるのではないでしょうか。

月ごとの回答の割合をグラフにしました。

2020年と2023年を比べると

全体的に悪い(日常生活に支障をきたしていませんか)が減少傾向にあります。そして、やや悪い(本格的なストレス症状に陥っているようです)、やや良い(軽いストレス症状)、良い(良好)が増加傾向にあります。

個々の事情はそれぞれあると思いますが、フィスメックの簡易ストレス度チェックリストを行なっている方々のストレス状態は、全体的に良くなってきていると言えるのではないでしょうか。

すべての人に共通するものとして、社会情勢にどのような変化があったのかを振り返ってみます。

社会情勢の変化

2020年11月ごろ2023年8月ごろ
ニュース出来事コロナ第三波で感染拡大。海外では再びロックダウン。先行きが不安な毎日でした。物価高、AI利用の一般化、ジャニーズ事務所の性加害等、これまでの価値観を変える出来事がありました。
総理大臣8月に安倍首相が辞任表明し、菅首相に変わりました。岸田首相
日経平均株価2万6644円前後3万2619円前後
完全失業率2.9%2.7%
2020年11月、2023年8月ごろの社会情勢

2020年は、健康や雇用・収入といった「この先生きていけるか」という将来への不安が多かったと言えます。2023年は、生きていけるかという不安は減ったものの、収入増以上の物価高、職場で利用できるAIの一般化による仕事内容の変化、今までの常識が通用しない価値観の変化など、新たな不安が登場してきています。

現代はVUCA時代と言われ「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」とされています。このような不確実性が複雑な問題を引き起こし、私たちの生活や仕事に影響を与えています。ただ、誰もが不安を持つ時代だからといって、その不安をそのままにしておいてはいけません。人によっては不安が身体に現れてきたり、不安障害・うつ病など精神障害に発展したりすることもあります。

変化に対応できるように

変化のある時代だからこそ一度立ち止まって、自分を見つめ直す時間を持ってみてはいかがでしょうか。不安に思っていることはないのかを自分に問いかけてみましょう。

もしも不安を感じているなら、自分の感情に向き合い、それを整理することが重要です。自分ではうまく考えがまとまらないといった場合は、身近な人、同じような不安を持っていそうな人、またはカウンセラーなどの専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

これからさらに大きな変化が待ち受けている可能性もあります。そういった変化に対応していくには、柔軟性のある考え方を身につけておくことも必要です。