技能の活用とは

ストレスチェックの結果にある「技能の活用」について掘り下げていきます。尺度名の正式名称は「技能の活用度」ですが、ここでは「技能の活用」と呼んでいます。

こちらの説明の前提となる「3つの領域」と「19個の尺度」については、1番目の尺度「仕事の量的負担とは」で詳しく説明しています。よろしければご参照ください。

対応している質問

57問のうち、11問目の回答だけで「技能の活用」の尺度を算出できます。

質問番号質問内容そうだまあ
そうだ
やや
ちがう
ちがう
11自分の技能や知識を仕事で使うことが少ない1234
「技能の活用」に対応した質問

素点換算表

回答からストレスが高いか低いかを計算するには、厚生労働省の「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」(ストレスチェックマニュアル)にある素点換算表を使います。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/150507-1.pdf

計算方法

技能の活用は、計算は不要で「そうだ」と回答した場合は「1」、「まあそうだ」と回答した場合は「2」、「ややちがう」と回答した場合は「3」、「ちがう」と回答した場合は「4」 となります。「仕事のコントロール」と同様に、素点換算表の一番左にあてはまる結果が「ストレスが高い」に該当します。

また、技能の活用は1問(4つの選択肢)しかなく、その割り当ても「ストレスが高い」方向に寄せられています。つまり、一番良い回答をした、技能や知識を仕事で使う人であっても「ストレスが低い」とはならず「ストレスはやや低い」に該当します。

ストレスが低い
5段階評価 5

ストレスが高い
5段階評価 1
ストレスがやや低い
5段階評価 4

ストレスがやや高い
5段階評価 2
ストレスが普通
5段階評価 3

ストレスが普通
5段階評価 3
ストレスがやや高い
5段階評価 2

ストレスがやや低い
5段階評価 4
ストレスが高い
5段階評価 1

ストレスが低い
5段階評価 5
男性1234
女性1234
素点換算表「技能の活用」

素点換算表の回答分布の男女差

素点換算表の点数だけを見ると、技能の活用の選択肢によって割り振られるストレス度は、男性と女性で同じことが分かります。しかし、下段にある回答分布のパーセンテージを見ると差があるように見えます。この回答分布は、素点換算表の研究で、男性15,933人、女性8,447名で調査したときの回答分布です。

ストレスが高い
5段階評価 1
ストレスがやや高い
5段階評価 2
ストレスが普通
5段階評価 3
ストレスがやや低い
5段階評価 4
ストレスが低い
5段階評価 5
回答そうだまあそうだややちがうちがう
男性4.5%18.2%49.4%27.9%
女性9.3%26.7%45.6%18.6%
素点換算表「技能の活用」の回答分布

技能を活用できていないと感じる女性は、男性の1.58倍

質問の「自分の技能や知識を仕事で使うことが少ない」に対して「そうだ」と答え、一番左の「ストレスが高い」とされたのは、男性が4.5%、女性が9.3%となっており、調査の時点で女性のほうが2倍の割合でいたことがわかります。

また、「まあそうだ」と答え、左から二番目の「ストレスがやや高い」とされたのは、男性が18.2%、女性が26.7%でこれもまた女性の割合が大きいことがわかります。「そうだ」「まあそうだ」とネガティブな回答をしたのは、男性が22.7%、女性は36.0%で1.58倍の割合でいたことがわかります。これはもしかすると、アンコンシャス・バイアスが原因かもしれません。